懸賞やプレゼント企画、購入特典、ポイント還元、友だち紹介、口コミ投稿の特典、SNSの投稿企画といった販促キャンペーンは、「景品類に当たるか」「懸賞か総付か」「応募に購入が条件か」「広告だと分かる表示になっているか」という入口の判定で、守る上限も、規約に書くことも変わります。景品の上限は告示で定められ、数値の確認が必要です。規約には、応募の成立、応募資格、不正と失格、中止と変更、当選の決定と通知、辞退と転売の禁止、賞品の発送、応募作品の利用許諾、応募者の個人情報の扱いまで、企画の順序に沿って書くことが並びます。共催や事務局への委託、プラットフォームの規約との関係も欠かせません。このガイドでは、景品表示法の景品規制、ステルスマーケティング規制、ポイントと紹介特典の整理、応募規約の条項、当選の通知、個人情報、責任分担、トラブル時の対応を、条文と所管官庁の公表資料の確認をもとに、契約書・規約の作成実務の経験を踏まえて、企画を立てる方と運営を請ける方のためにテーマごとに詳しく整理しています。

キャンペーンを企画し始めた方

契約書に署名する手元

企画の類型と、当てはまる規制の地図

販促キャンペーンには、懸賞、購入者全員へのおまけ、購入を条件としない応募企画、ポイント、友だち紹介、口コミの特典など、いくつもの類型があります。類型によって、当てはまる規制と、規約に書くことが変わります。

最初の入口は三つの問いです。景品類に当たるか、購入が応募の条件になっているか、投稿が広告と分かる表示になっているか。企画の初めに確かめると、後からの作り直しを避けられます。

景品の額と上限を知りたい方

書類を確認しながら電卓で計算する手元

懸賞と総付の区別、取引価額、総額の考え方

景品の上限は、懸賞(くじ・抽選・クイズなどで当たる景品)と、総付(購入者全員などに付ける景品)で別の枠組みになります。どちらに当たるかを先に決め、取引価額と総額の捉え方を確かめます。

上限額や総額の数値は告示で定められており、改正されることもあるため、消費者庁の公表資料の原文で確かめます。このガイドでは、判断の順序と、数え方で迷いやすい場面を整理します。

ポイント・紹介特典を設ける方

契約書と筆記具

付与の原因ごとの規約と、紹介報酬の書き方

ポイントは、購入、キャンペーン、紹介、当選品との交換など付与の原因が混ざります。有効期限、換金不可、不正取得の取消、有償で買うポイントと資金決済法の線引きを規約に書き分けます。

友だち紹介の特典は、紹介者と被紹介者の二重の特典、報酬の料率と対象期間、不支給事由、被紹介者の個人情報の取得を整理します。

口コミ・投稿の特典を出す方

著作物の権利を確かめる書類

投稿への特典と、広告であることの表示

投稿やレビューに特典を出すとき、広告主が関与した表示は、広告であることが分かる表示にしなければなりません。依頼、謝礼、モニター価格との交換、内容の指定のそれぞれで、確認することが変わります。

インフルエンサーや代行会社に任せた場合も、広告主としての管理は残ります。誰が何を確認するかを、契約に書いておきます。

応募規約を作りたい方

事故や損害の責任を確かめる書類

応募から当選、賞品の発送までの条項

応募規約には、応募の成立、応募資格、重複応募と不正、規約の変更と企画の中止、免責の範囲を書きます。当選については、抽選方法、通知の方法と期限、辞退と転売の禁止、賞品の発送と不着の扱いまで必要です。

応募作品を宣伝に使うなら、著作権や肖像の利用許諾の範囲も規約に書きます。

共催・委託・個人情報を扱う方

契約書を読み込む様子

応募者の情報の流れと、責任の分担

応募者の住所や氏名を集めるときは、利用目的の特定と通知、発送業務や事務局への委託、当選者の氏名の公表、共催者への提供を整理します。保存期間と終了後の消去も決めます。

他社との共催や、事務局・代行会社への委託では、主催者の表示、景品の合算、表示の確認義務と指示の権限を契約で分担します。

このガイドの解説ページ

よくあるご質問

プレゼント企画の景品は、いくらまで付けてよいですか?

景品類に当たる場合、懸賞か総付かで別の枠組みの上限があり、数値は告示で定められています。まず、くじ・抽選・クイズなどで当たるものか、購入者全員などに付けるものかを決め、取引価額の捉え方を確かめます。上限額や総額は改正されることもあるため、消費者庁の公表資料の原文で確認します。

購入を条件としない応募なら、景品の上限はありませんか?

取引に付随しない提供であれば、景品類に当たらず、景品規制の対象にならない場合があります。ただし、購入者だけが有利になる設計が混ざると、取引に付随すると判断される可能性があります。景品規制の対象外でも、表示に関する規制は別に残ります。

投稿してくれた人に特典を渡すとき、気をつけることは何ですか?

広告主が関与した表示は、広告であることが分かる表示にする必要があります(景品表示法5条3号に基づくステルスマーケティング規制)。依頼や謝礼、モニター価格との交換で投稿を募るなら、投稿の表示の確認と、内容を誘導しない運用を決めます。ステマ規制違反は、措置命令の対象になります(7条)。

ポイントを付ける企画では、規約に何を書きますか?

付与の原因(購入、キャンペーン、紹介、当選品との交換)ごとの付与の条件、有効期限と失効の通知、換金や譲渡の禁止、不正取得の取消を書きます。代金を支払って取得するポイントは、資金決済法の前払式支払手段に当たる可能性があるため、無償で付与するだけのポイントと分けて考えます。

応募者の住所や氏名を集めるときの注意点は?

個人情報の利用目的を特定し、本人に通知または公表します(個人情報保護法17条・21条)。発送を外部に頼むなら委託先を監督し、当選者の氏名を公表するなら同意を得ます。共催者に渡す場合は第三者提供に当たり得るため、同意を取ります(27条)。保存期間と終了後の消去も決めておきます。

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監修:アトラス行政書士法人(代表社員 荒木素子・特定行政書士) 最終確認日:2026年10月15日